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2006年1月14日4時47分
時点のものです。
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ヘイデンの詳しいプロフィールが載っていたし、中はオールカラーだったので良かった。
でも、ヘイデン自身の写真は思っていたより少なかったので星３つにさせてもらいました。
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ロバート・モーゼスという一人の絶大な権力を持つことになった官僚の生涯と、彼の形作った近代ニューヨークという街の歴史を綴ったノンフィクションである。この本の中心的なテーマは、「理想を実現するためには、それを実現する過程で自分の意に反することや倫理に反することをしてでも理想を実現するべきなのか？」「理想は形ある結果として実現しなければ意味をなさないのか？」それとも、「理想が実現できないとしても、その過程を倫理などに反することなくやり遂げたということで自己満足すべきなのか？」という問いかけであるように思います。
そんな問いにモーゼスが近代ニューヨークの開発を通して答えてゆくのですが、そのスケールがすごい！1929年の大恐慌の裏側で信じられないくらい大規模な開発が行われていたなどとは、この本を読むまで全く知りませんでした。またその開発が、アメリカのみならず世界の公共事業の近代建築に与えたインパクトも計り知れないものがあります。
そしてその裏側で行われていた政治的駆け引き。N.Y.のスラム街出身で老練な政界のドンAl Smith、N.Y.知事から後に大統領になるTheodore Roosevelt などの多くの個性的な登場人物とMosesの関係が非常に物語を動的で魅力的なものにしています。彼らは20世紀前半のアメリカの政治家の気質を漂わせ、読んでいるうちにだんだんとセピア色の生き生きとした当時の空気の中に自分が紛れ込んで行くような気になります。
最後に、これだけの作品を書き上げた著者に敬意を表したいと思います。膨大なリサーチを1300ページの本に纏め上げた著者の手腕とその描写＆構成能力は筆舌に尽くせません。間違いなくこの作品は20世紀のノンフィクションを代表する作品だと思います。
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