このページの情報は 2006年1月15日16時10分 時点のものです。 |
Vanity Fair (1998) (6pc)
最近岩波文庫から新訳が出たのでさっそく購読したが非常に面白かったので、勢いにのってこのDVDも買ってしまった。この作品は原作に忠実に作られているし、サッカレーの皮肉の効いた人物描写をうまく映像化できていると思う。特にベッキー・シャープを演じたナターシャ・リトルはすばらしい。彼女は2004年版のリース・ウィザースプーン主演のVanity Fair(邦題『悪女』)でもサー・ピットの息子ピットの嫁Lady Jane Sheepshanksで出演しているようである。エンディング・テーマもぴったり。
このドラマを知っている人は少ないんじゃないかな・・・・と思うのですが。イギリス文学にたけた人は本を読んで内容は知っているだろうけど、それなら尚更見た方がいいのでは。この物語は1999年頃にBBCで放映された連続ドラマだったんですけど、もともと私はイギリスのコスチュームドラマ(映画)に興味を持っていて、それで何となく見てたらハマッてしまった訳です。「Vanity Fair」その言葉の如く「虚栄の市」。虚栄に満ちた人々の人生。話では1人の女性を主人公に、彼女が生きていく為にはそうしなければならない人生の流れを物語っているけれど、彼女だけではなく生きる人皆が虚栄と隣り合わせであること、また特にイギリスの未だに残る階級社会では切っても切れないものであることを改めて感じました。俳優陣は正直言ってパッとしない(あまり名の知れない)人達ではあったけど見事に演じてくれました!・・・・という感じ。うまい下手というよりも、その演じている「演技」がドラマチックではない生々しさを出していて、「虚栄とは何ぞや」を教えてくれるような気がします。 |
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