|
このページの情報は
2006年1月15日14時36分
時点のものです。
|
|
| オススメ度 |
 |
定価：￥ 2,639 販売価格：
|
￥ 2,639 |
 |
フォークランド紛争（彼らの名前ならマルビナス戦争）時代のアルゼンチンを中心に英国人の母とアルゼンチン人の父を持つ主人公が物語を語るのだが、前半部に起こることの多くは、読み始める前に何となく想像したことからさほど遠いわけではない。異邦人としての母親、親友（と呼ぶべきなのか）への片思い、スペイン旅行で出会ったチリ人たちの物語、アメリカ人との外交的な交友関係。自分が何者なのか、どこに自分の居場所があるのか、感情の揺れを押さえた語り口はもちろん、彼が性的嗜好や生まれや性格的なものによる何重ものアウトサイダー的存在として、どこにも溶け込めないからなのだ。
ところが、時代背景をすっかり忘れて読んでいたせいか、まるで頬を張られるかのように後半の展開は別物だった。今ではすっかり忘れ去ってしまっていたあの時代の記憶が鮮明に蘇ってきたのだ。それは、孤独感と死の予感（私自身のものではなかったが）をかつてないほど身近に突きつけられた記憶である。その頃に読んだ同じテーマの何冊もの本の中にも、このような描き方をしたものは１冊もなかったように思う（それとも忘れてしまっただけで、他にもあったのだろうか？）。これ以上は明言したくないので、ぜひ自分の目で発見していただきたい。主人公が最後に感じる、本来あり得ない形の幸福感の深い悲しみに言葉を失い、胸打たれることだろう（もちろん、絶対的な孤独よりは隣に誰かのいる死の方が数段マシなのだという物語なら何度も読んだのかもしれない、とはいえ・・・）。
詳細を見る＞＞
|
| オススメ度 |
 |
定価：￥ 1,803 販売価格：
|
￥ 1,533 |
| オススメ度 |
|
定価：￥ 1,196 販売価格：
|
￥ 1,077 |
| オススメ度 |
|
定価：￥ 3,600 販売価格：
|
￥ 3,961 |
| オススメ度 |
|
定価：￥ 2,945 販売価格：
|
￥ 3,239 |
| オススメ度 |
|
定価：￥ 5,403 販売価格：
|
￥ 4,593 |
| オススメ度 |
|
定価：￥ 2,758 販売価格：
|
￥ 2,346 |
| オススメ度 |
|
定価：￥ 2,579 販売価格：
|
￥ 2,191 |
 |
アイルランドの16歳の少女セアラ・フラナリーが、科学自由研究コンテストをきっかけとして、新しい暗号システムを見つけた経緯を述べた本である。彼女の先生役を果たした父親デイヴィッド・フラナリーとの共著の形をとっている。
盗み読みされず、偽のメッセージが紛れ込むことがない安全な通信手段として、暗号化がある。インターネット社会では特に優れた暗号化アルゴリズムの重要性が高まっている。
暗号化の鍵を隠し、復号化（平文化）の鍵を公開する方法が公開鍵暗号であり、電子署名などに効果的である。中でも3人の開発者の頭文字を並べたRSA法は、特定の発信者だけが送信でき、特定の受信者だけが受信できる特徴をもつ方法のひとつで、世界標準になっている。セアラが考えたCP法は、RSA法と同じ性質をもち、べき乗計算をしないため、処理効率が高いものらしい。世界中から特許出願やベンチャー起業などの話が持ち込まれたという。
本書では、この暗号システムの基礎となる数学、たとえば剰余数についての整数論や、行列演算についての代数学などを、わかりやすい言葉で解説し、RSA法の概要にも言及している。しかしCP法については、行列積の非可換性を利用していることは書いてあるものの、それ以上具体的な内容には踏み込んでいない。全体の100ページ近くを数学の解説に割き、一方向性落し戸関数など、聞き慣れない用語も出てくる。また訳書は縦書きで、本文は縦に、数式は横に書いてあって読みにくい。
問題発見と解決のプロセスについて、セアラの体験を通した記述からは、我々も学ぶことが多い。中でもセアラの父親が果たした指導者の役割には、注目すべき点が多い。何を助言し、何を本人に委ねるかの判断によって、若い才能が伸びるかどうかに大きな差が出てくる。
本書は読者の世代によらず楽しめる本である。特に中学生、高校生、大学生、およびその教員にすすめたい。（有澤 誠）
詳細を見る＞＞
|
| オススメ度 |
 |
定価：￥ 1,677 販売価格：
|
￥ 1,426 |
| オススメ度 |
|
定価：￥ 7,206 販売価格：
|
￥ 6,126 |
|
|
|
アマゾンで探す
U2 & I: The Photographs 1982-2004
KISSゴールド1974-1982<スーパー・ショック・プライス>
現代日本ピアノ音楽の諸相(1973-83)
新日本プロレス全史 三十年激動の軌跡 1979~1982
